2012年3月31日土曜日

巻第一:祇王をめぐる悲しいエピソード

平家物語の巻第一の中でも、最も印象深いエピソードが、白拍子である祇王をめぐるエピソードだ。

平清盛の目に留まり、その愛と富を得た祇王だが、清盛の関心が仏御前に移ると屋敷を追われる。

祇王は一度は再び清盛の前で舞うことになるが、そのショックから、母親や妹ともに尼となり、嵯峨の山里で暮らすようになる。

ある日、自分を追い出す原因となった仏御前が訪ねてくる。仏御前も、祇王と同様に、人の心の移ろいを感じて、清盛の元を離れたのだった。

この悲しいエピソードには、白拍子とよばれた人々の置かれた状況が、どのようなものであったのかが、よく描かれている。

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