2012年3月31日土曜日

巻第一:鹿谷の陰謀と北面の武士

巻第一の中でも、最も有名なのが、この鹿谷において後白河法皇らが、平家打倒の陰謀を画策したというエピソードだろう。

物語の中では、この陰謀に、北面の武士が多く関与したと書かれている。

そしてその後、北面の武士が白河院の時に創設されたこと、そして歴史上に名を残している主要な過去の北面の武士たちを紹介している。

平家物語では、その時の事件をただ描くだけではなく、時にこうした過去の史実も所々に盛り込まれている。

これが、平家物語をして、単なる物語ではなく、歴史書的な印象を私たちに与える。この効果によって、明らかな作り話と思われるエピソードが、真実味を持って、私たちに迫ってくる。

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