鹿ケ谷の陰謀が発覚して、鬼界が島に流された平康頼。一日でも早く都に戻りたい一心で、島の中に熊野大社のような施設を作り、ひたら祈りを捧げていた。
自ら祝詞をつくり、それを卒塔婆に入れて、海に流した。誰かが拾って都に贈ってくれることを望んだのだ。その数、なんと千個。
その祈りが通じたのか、そのうちの1つが偶然に厳島神社まで流れ着き、知り合いの僧を通じて、都に家族の元に届けられた。
その話を聞いた清盛も、さすがに平康頼に哀れみを感じたという。
巻第二の最後に紹介される、感動的なエピソードだ。
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