平家物語ノート
2012年5月1日火曜日
巻第三:突然、歴史書モードになる平家物語
平家物語は不思議な書物だ。冒頭で諸行無常を語り、仏教の説話的な雰囲気で始まり、祇王の悲しい物語を紹介するかと思えば、突然、歴史的な事実を細かく語り始め、歴史書モードに変わる。
巻第三においても、清盛の娘、建礼門院が無事に男児を出産した際に、お祝いに清盛の住む六波羅を訪れた人々の名前が、突然列挙される。
あるいは、平清盛が厳島神社を建立したのは、高野山で、空海の霊からのお告げが原因だった、という話が紹介される。
これは、平家物語の面白さでもある。現在の、歴史絵巻の映画、NHK大河ドラマ、年末年始に大々的に宣伝される歴史大作ドラマなどは、すべて、基本的には、平家物語のスタイルを継承している。
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