木曾義仲を迎え撃った平家の陣営に、武蔵国の出身であった斉藤別当実守がいた。
斉藤は、平家が源頼朝の軍勢と初めて退治した富士川の合戦にも参加した武士で、この時、すでに70才近かった。
すでに髪の毛は真っ白。そこで、出陣にあたって、髪を黒く染め、敵からは壮年であるように見せかけての出陣。しかし、年には勝てず、木曾義仲の軍勢の若い武者に打ち取られてしまう。
たとえ、年老いても、一度戦となれば、自らの家や名誉のために、命を懸けなければならない。髪の毛を染めてまで、戦場に立たねばならなかった斉藤別当実守という存在は、強烈な印象を私の心に残した。
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