巻第十では、後世、高山樗牛によって小説として描かれ、阪東妻三郎主演で映画化もされた、滝口入道と横笛のエピソードが紹介されている。
平重盛の部下であった若き滝口入道は、美しい横笛に一目惚れするが、身分を違いを理由に親に反対され、横笛が尋ねて来れないように、ついに高野山にこもり僧となった。
滝口入道が忘れられない横笛は、その悲しみのあまり、病気となり若くして亡くなってしまう。
平家物語では、一の谷の戦いで生き残ったものの、他の兄弟を失った重盛の子の維盛が、高野山を訪ね、滝口入道と再会し、自らも出家する。
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