一の谷の戦いで、ほぼ源氏の勝利が決定的と見るや、後白河法皇は、平家後の新体制に向けて、あわただしく準備を行う。
おそらく、自らの命も、そうは長くないことを、意識していたこもとあるだろう。
皇室に恨みを抱いて死んだ、崇徳天皇を弔う社を建て、高倉天皇が在位中にも関わらず、それに対抗して、後鳥羽上皇を即位させる。
皇室の継承の証である三種の神器は、平家側が握っている。前代未聞の、三種の神器がないままでの即位となった。
国内は、戦乱で混乱し、一般民衆は、苦しんでいるにもかかわらず、新天皇の太上の行事である、大嘗祭を結構する。平家物語の作者は、仕方ないとしながらも、そうした後白河法皇の政策を、批難している。
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