2012年9月10日月曜日

巻第十一:那須与一の神頼み

これまた有名な、那須与一の、扇を弓で射落とすエピソード。

弓に覚えのある与一だが、的が遠く、しかも、風が強く、波も高い。そこで、目をつむって、神頼み。

なんと、拝んだ神様は、南無八幡大菩薩、我国の神明、日光権現、宇都宮、那須のゆぜん大明神。

これだけの神に祈れば、その効果もあろうというもの。目を開けると、風と波もおさまり、与一は首尾よく、扇を射落とすことができた。

この物語では、仏教の”諸行無常”という言葉で始まるが、いざ戦闘となると、神頼みするパターンが多い。

現世の利益は、神々に頼み。死後の利益は、仏に頼む。宗教の使い分けは、このころから、行われていた。

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