物語の最後は、平重盛の嫡男、維盛の子、六代の死が描かれる。
出家し、文覚上人のいる高雄の地で修行を重ねていたが、鎌倉からの執拗な追求を受け、ついに、最後の日が訪れる。
かしらをばそったりとも、心をばよもそらじ。
というのが、鎌倉側の六代に対する見方だった。
ついに、鎌倉に送られる途中、駿河の国の田後川というところで、首を切られた。
それよりしてこそ、平家の子孫はながくたえにけれ。
というのが、この物語の最後の言葉である。
この巻第十二の次に、灌頂巻があるが、実質的には、この巻第十二が、この物語の最後といえるだろう。
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